好きなカフェの話

ひとりの時間

カフェに入るとき、コーヒーの味よりも先に、内装を見ています。

私が落ち着くのは、木のぬくもりがある空間です。椅子は木製。テーブルも木製で、少し使い込まれている感じがあると、なおいい。

新品のぴかぴかしたものより、誰かがここで長く座ってきたんだな、と思える質感が好きです。

木の家具は、こげ茶のような落ち着いた色がいい。明るい白木のナチュラルな感じも悪くないのですが、自分がゆっくり座って、何かを考えたくなるのは、暗めの木の色に囲まれた空間です。

照明は、ガラスかステンドグラスのもの。天井から下がっているペンダントライト。光が直接目に入らず、ガラスを通してやわらかく広がっていく感じが好きです。

ステンドグラスの照明があるカフェに出会うと、それだけでちょっと嬉しくなります。

全体の雰囲気は、レトロさと優雅さが混ざっているのが理想です。どちらか片方だけだと、少し物足りない。

古いだけでは埃っぽいし、優雅なだけでは私にはちょっと敷居が高い。その両方が自然に溶け合っている空間が、私はとても落ち着きます。

こういうカフェに入ると、注文する前から、もう満足してしまうことがあります。

椅子に座って、ゆっくり店内を見渡して、「ああ、なんていい場所」と思う。それだけで、お茶を一杯飲む時間が特別になります。

コーヒーがものすごく美味しい店も、もちろん好きです。でも、それと同じくらい、内装が好みの店であることが、私にとっては大事な要素です。

味だけを求めるなら、家でも淹れられる。わざわざ外に出てカフェに行くのは、その空間に身を置きたいからなのだと思います。

自分の家には置けないような家具や照明に囲まれて、どなたかの家に遊びに来たような気持ちで過ごす。

私のカフェの楽しみの半分以上は、そこにあります。


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