「もう歳だから」と思わない

暮らしの考えごと

「もう歳だから」という言葉を、よく耳にします。

新しいことを始めようとするとき。誰かに何かを勧められたとき。自分の体調や外見について語るとき。あちこちの場面で、「もう歳だから」という前置きが使われています。

私は、この言葉を使わないようにしています。60歳になった今も、おそらく80歳になっても、使わないだろうと思います。

年を取るのは、当たり前のことです。生きている以上、時間は進んでいくし、体も変わっていく。これはどうしようもない。

それなのに、「もう歳だから」と言って何かを諦めたり、何かをしない理由にしたりするのは、年を取ることを受け入れられずに言い訳をしているように見えてしまうのです。

もちろん、できないことは増えていきます。でも、それは年齢のせいだけではありません。

どの年代であっても、できることとできないことはある。20代には20代のできないことがあるし、40代には40代のできないことがある。

60代だから急にできないことだらけになる、というわけではないはずです。自分がしたいことがあるなら、年齢に関係なく、やればいい。

やらない選択をしたなら、それは「歳だから」ではなく、「自分で選んだから」です。

逆に、年齢を重ねてよかったな、と思うこともあります。

一番大きいのは、いろんな価値観があることを、知れたこと。若い頃は、自分の価値観が絶対だと思い込みがちでした。

でも、長く生きていると、自分とはまったく違う考え方の人に出会う機会が増えます。その一つひとつが、「ああ、こういう考え方もあるんだ」と、自分の世界を広げてくれます。

同じように、いろんな世界があることを知れたのも、年を重ねたからこそです本を読むこと、旅をすること、いろんな人と話すこと。

こういう積み重ねの中で、自分の知らない世界がこんなにたくさんあることを、少しずつ知っていく。知れば知るほど、世界は広がっていきます。

60歳になる前と、今の自分とで、特に大きく変わったことはありません。好奇心はいっぱいあるし、面白いと思うことは、昔と同じように面白い。

変わったのは、見た目と体力くらいです。それは自然なことなので、無理して抵抗すべきことじゃないと思っています。

抵抗したところで、時間は止まりません。それなら、無理せず時間を受け入れて、今の自分が気持ちよくいられる方法を探したほうが、ずっと楽だし、楽しい。

「もう歳だから」と言う代わりに、「今の自分はこう」と言えればいい。年齢を理由にするのではなく、自分の意思で選ぶ。

それくらいのスタンスでいると、何歳になっても、自分のままでいられる気がします。


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